第4回 AZ系マグネシウム合金について
ご覧いただきありがとうございます。京王電化工業技術部のHです。
今回は弊社でめっきを行っているマグネシウム合金素材、その中でも特にAZ31とAZ91について紹介させていただきます。
さて、マグネシウムは比重1.7と実用金属の中でも最軽量を誇る金属です(代表的な金属の比重は、アルミニウムが2.7、チタンが4.5、亜鉛が7.1、鉄が7.9)。
軽さだけでなく、単位質量あたりの比強度の強さ・リサイクル性の高さからも、軽量化構造素材として自動車・医療・建築・電子機器など、様々な分野で注目されているマグネシウムですが、耐食性に劣るため、それを補うべく基本的には亜鉛やアルミニウム、リチウム等の他の金属を添加元素として加えて合金化してから、工業材料に利用されています。
〇AZ31
アルミニウムを3%、亜鉛を1%含有するマグネシウム合金です。
(特性)
加工性、特に成形性・溶接性が高いため、プレス加工や鍛造加工といった展伸加工によって成形され、電子機器筐体やフレーム材として利用されています。
〇AZ91
アルミニウムを9%、亜鉛を1%含む合金です。
(特性)
機械的性質・鋳造性に優れたバランスの良い合金で、ダイカスト用合金としては最も多く使用されています。
特にAZ91D合金は、高純度耐食性合金として、自動車、携帯電子機器の筐体、スポーツ用品など多岐にわたって使用されています。
現在、弊社ではAZ31B材を用いた医療系部品の量産めっきを行っております。
(マグネシウム合金のめっきプロセスの開発経緯は後々の回でお話しさせて頂きます)
京王電化工業で対応可能なマグネシウム合金(AZ系)
AZ31,AZ91,AZ61,AZX611,AZX612 etc
試作等につきましては、下記にお問い合わせください
京王電化工業㈱ 営業部 <sales@keio-denka.co.jp>