いま最も“HOT”な金属、金(きん)の話
はじめまして。技術部のNです。
しばらく更新が止まっていたブログですが、今回から私が担当します。どうぞよろしくお願いします。
さて、初回のテーマは…最近ニュースでもよく聞く「金」。
価格高騰で注目されている、あの“金”について、技術屋目線でゆるっと話していきます。
■ そもそも「金」ってどんな金属?
金は原子番号79、元素記号Au。
展性・延性がめちゃくちゃ高く、電気の通りやすさは金属の中で3番目。
さらにイオン化傾向が最小クラスで、ほとんど反応しない“安定の塊”みたいな金属です。
そして面白いのがその起源。
金は地球で生まれたわけではなく、宇宙での爆発(中性子星合体など)で生成され、隕石として地球にやってきたと言われています。
※UFOで宇宙人が持ってきた説は…多分ありません。
地球内部に沈んだ金がマグマ活動で地表に押し上げられたものが金鉱石。
風化して川に流れたものが砂金などの自然金として見つかります。
■ なぜ金はこんなに貴重なのか?
理由はシンプルで「地球にほとんど無いから」。
地球で作られた金ではないため埋蔵量が極端に少なく、
“オリンピックプール4杯分しかない”という有名な例えもあります。
その希少性と、腐らない・錆びないという永遠性から、
古代から権力や富の象徴として扱われてきました。
■ じゃあ、なんで今こんなに高騰してるの?
希少性に加えて、最近の世界情勢が影響しています。
- ウクライナ・中東情勢などによる「有事の金」需要の増加
- 利下げ期待
- 金取引がドル建てのため、円安の影響を強く受ける
こうした要因が重なり、金価格は右肩上がりになっています。
■ 金めっきの話をしますね
めっきには大きく分けて「電気めっき」と「無電解めっき」があります。
一般的には電気めっきがよく使われますが、歴史的に有名なのは奈良の大仏の金めっき。
これは水銀を使った青銅への置換めっきで、無電解めっきの一種です。
金めっきには大きく2種類あります。
● 純金めっき
電気伝導性・はんだ付け性が求められる半導体ボンディングなどに使用。
● 合金めっき(硬質金めっきなど)
コバルトやニッケルを少量混ぜて硬度と耐摩耗性をアップ。
コネクタやスイッチの接点など、摩耗しやすい部品に使われます。
ちなみに、オリンピックの金メダルは金無垢ではなく、
銀メダルに純金めっき(約6g)を施したもの。
噛んでも歯形はつきません。
当社では、金-コバルト(Au-Co)合金の硬質金めっきを
薄付け(フラッシュ)用と厚付け用の2種類で展開しています。
■ 高騰する金への対策「省金」
金の価格上昇に伴い、めっき業界では「どうやって金の使用量を減らすか」が大きなテーマになっています。
とはいえ、金の特性を完全に代替できるめっきは存在しません。
そのため、最近のトレンドは “省金”。
例としては…
- 金めっきの膜厚を薄くする
- 下地にパラジウムやパラジウム-ニッケルめっきを使い、耐食性を確保
当社でもパラジウム-ニッケルめっきの対応を含め、省金の検討を進めています。パラジウムも高価な金属ですが、それでも省金の一助になります。
また、金価格の変動が大きいため、当社では変動建値制でお見積りを行っています。
■ 実は裏メニュー「ピンクゴールド」もあります
当社では装飾向けにピンクゴールドめっきも扱っています。
- 金相20K(約80%)
- 銅が約20%
- ニッケルが微量
金含有率が高いため変色しにくく、装飾用途だけでなく省金の観点でも注目されています。
■ めっきの相談、いつでもどうぞ
金めっきに限らず、めっきに関するご相談はお気軽にお問い合わせください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

