第5回 LZ系マグネシウム合金について

ご覧いただきありがとうございます。京王電化工業技術部のHです。

今回は前回から引き続きマグネシウム合金、特に弊社で取り扱っているLZ91合金について解説させていただきたいと思います。

LZ系合金はマグネシウムにリチウム(Li)と亜鉛(Zn)を添加元素として加えて合金化した素材です。

LZ系合金は比重1.49と実用金属の中で最高クラスの軽さを誇り、リチウムの添加によって結晶構造が変化することでAZ系合金よりも成形性が改善されているため、冷間加工(常温加工)にも向いているという特長があります。

反面、酸化還元電位の最も低いリチウムを含むため、耐食性が低く、腐食しやすいという欠点があります。

弊社ではLZ91へのめっきプロセスを確立しており、現在は医療機器用部品を主として量産を行っております。

その他、Liを添加してものとして「LA141」を代表とするLA材につきましても、工程を確立しておりますので、ご興味がございましたらお問い合わせください。